求められる役割「交通整理」

現在進行形で進んでいる相続のコンサルティング案件について少しだけ紹介します。

 

あまり細かく書けないのですが、シニア世代、ご夫婦別居世帯の今後の暮らしや相続についてです。

別居に至るにはそれなりに理由や事情があるのですが、お子様たちをを交えた三角関係とも

四角関係ともいえる、様々な事情がおありです。

 

今後、ご依頼者様の老後の暮らしや、万一のことがあったときにどうするかを、

今のうちから決めておきたいというご意向を頂き、具体的に対策に動き始めています。

数年前から、色々抱えている課題を「すっきり」したいという想いを抱きながら、なかなか前に進めずにいました。

 

お気持ちが動き出しているサインを何となく感じましたので、

私の方からも、順序だてて「今ある課題」を「どの順番」で取り組んでいくべきか紙に書いてお伝えしました。

もちろん、今ある課題をその順序に沿って、ご自身や家族だけで取り組むことだってできます。

 

でも、相談者様から言って頂いた言葉は

「森さんには是非<交通整理>の役割をしてもらえたら、話がスムーズになりやすいと思う。」

と言って頂きました。

 

この「交通整理」という言葉は、実に私にはしっくりくる役割でした。

車で例えるなら「走る主体=車」は当事者様である、相談者様やご家族様です。

 

交通ルールを、ただ杓子に伝えて、ただ守らせて、渋滞を生まない合理的な交通の流れを生み出すのが

「私の交通整理」の役割かというと決してそうではありません。その役割は他にいると思います。

 

「相続に向けての道」は、人生で初めて歩く道です。

時に黄色信号を突っ込んでしまったり、

人にやさしくない運転をしてしまうことだってあるかもしれません(というか、あります)

人間ですから。

 

そんな時に、「走る主体=相談者様やご家族」にただハンドルを預けると、

上手くいかないことだってあるでしょう。

 

例えば、、、、

 

おかん:「なんで、私が真面目に運転してるのに、あんた黄信号で突っ込むねん!

      お前は昔っからそういう運転や!あんな時やこんな時も・・・」

長男:「おかんに言われたないわ。おかんかって、横断歩道でお年寄りが渡ろうとしているのに、

    止まりもせんかったやないか」

おかん:「親に向かってどの口聞いてるねん!ねえ、お父さん、何とか言ってえ!」

おとん:「(しばし沈黙) ・・・どっちもどっちや、お前たちの好きなようにしなさい。任せる!」

 

些細なことが引き金で、収拾がつかない。引くに引けない旅の始まり始まり・・・涙

 

相続コンサルタントは、黄信号やちょっと危ない運転に、

 

「今、黄信号だったかもしれませんね。えーっ、昔そんなことがあったんですね。大変でしたね」

 

「横断歩道のお年寄りもちょっと譲って欲しかったかもしれませんね。でも、道を急いでいると

そんなことも時にはあるかもしれませんね。今もそんな風に感じてるんですね。お辛いですね。」

 

私の交通整理の役割は、

時に反発するかもしれない話を、それぞれ当事者の立場で受け止めること。

 

決してジャッジしない、裁かない(裁けるわけもない)、

寄り添って解決策にたどり着くまで、交通ルールやご自身の気持ちや

相手の気持ちや今までの事、その他いろいろなことと向き合うこと。

 

もちろん、必ず上手く交通整理ができるかは分かりません。車の行方はケースバイケースでしょう。

でも、「交通整理をする人がいる相続対策」と「自分たちで走り方を考えないといけない相続対策」

どちらがスムーズにいきそうでしょうか?

 

自分の役割見つめて、ご依頼者様のすっきり目指して、

しっかり<交通整理>していきます。

 

 

 

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