家系図作りの旅

相続について対策を考えるうえで、家族のことを考えて通ることはとても大切なことです。

一番大切な家族ですが、では家族は誰を指すのでしょうか?相続対策ではしばしば
「家族」=「法定相続人」として対策にあたることがあります。

法定相続人は民法で誰がなるか決まっています。民法で決まっていない人は
法定相続人にはなれませんから、この法定相続人を中心に相続対策を考える事はとても大切なことです。

とはいえ、相続対策を考えるうえで、もしくは相続対策を進めるうえで、その手前となる話しには
相続人ではない家族への配慮や気配りが必要になることはよくある話です。

私も実際、父の相続発生後からは、相続人以外の親族に自分なりにできる説明や行動をしてきました。
時には聞きたくない話も出てくることもあるのですが、出てくる話は知らない事や気づきもあります。

 

どういう経緯でどうして今このような“相続”のご縁になっているかは、時に混乱もあるでしょうし、
「どうして自分が?」という気持ちになることもあるでしょう。

 

そのひとつの答え探しに自分のルーツを探る「家系図作り」があります。

私の家系図作りの師匠の一言がとても心に残っています。

家系図の旅は気持ちが浄化されます。
自分がどれほど小さい存在か分かるので、お世話になっている人、
自分を支えてくれる人に感謝の
気持ちが湧いてきます」

自分のルーツを知ることで全体から、今の問題を見つめると確かに
自分の悩みが「なんだっけ?」と思えてきます。時にイライラすることがある
相続問題も、目を背けず、自分にできることをしようと覚悟を決められます。

 

そんな家系図作りの旅ですが、FP森自身も取り組み中です。

家系図作りってどうすればよいのでしょうか?

集める資料を確認していきましょう。これが全てというわけでありませんが、
一つずつ進んでいくうえで大切な資料です。

 

1,原戸籍謄本

現在の戸籍よりもまえに作成されたものを原戸籍(改製原戸籍)と言います。
古いものによっては、とても読みづらいものもありますが、昔のことを
証明するためにはこの原戸籍は最も確かで必須と言えます。相続手続きの
大半も無くなった方の原戸籍が必要になることがほとんどです。

 

2,過去帳

遡ると鎌倉時代までさかのぼれる場合もありますが、
多くは檀家制度がはじまった江戸時代ごろからの記録になります。
幕府が政治を執り行ううえでキリスト教を弾圧した過去があますが、
住人の一人一人が寺院と繋がりある檀家であることを
証明するための証書を過去帳として代々受け継がれてきました。
弾圧を逃れるために、人々はどこかの寺院の檀家となり、過去帳に
その名前や没年月日などを記されていく事になります。
この歴史的背景から、過去帳はお寺に保管されていることが多いのですが、
私の場合、残念ながら菩提寺に過去帳はありませんでした。

3、宗門改帳、宗門人別帳

宗門改帳は江戸時代につくられたもので、
当時弾圧されていたキリスト教を信仰させないための
幕府の各家の管理帳です。その役割は過去帳と同じようですが、
扱い方が違ったようで、当時の役所で保管されているものです。
従ってもしあるとすれば、現在の郷戸資料館や地域の図書館に
保管されている事があります。私の場合、過去帳を見つけることが
困難ですので、宗門改め帳を探しにかかりたいと思います。

 

いかがでしょうか。私自身いわゆる相続手続きは終わっているのですが、
過去から現在を引継ぎ未来に託していく一員を今生きていることには
変わりありません。

そんな全体のルーツを知ることで、過去の相続手続きの意味や
これからの選択にも意味づけが違ってくるように感じます。

「家系図作り」少しずつですが進めていきます。

 

 

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