デジタル化の波で思う事 現金が一番使いやすい?

今日はデジタル化の流れについて、相続コンサルタントとして
思うこと、感じることについてです。

相続とデジタル化は一見すると関係なさそうなのですが、
少しずつ分かりづらく関係してきている感じがしています。

デジタル化がどう具体化していくかは、まだ分かりませんが、
最近感じることを雑感も交えて書きたいと思います。

 

①行政手続きがデジタル化

コロナ禍で非接触の手続きが増えました。

「特別定額給付金」「持続化給付金」「一時支援金」
などほぼすべての給付金関係はウェブ経由での申請ですし、
コロナワクチンの予約を上手に取る方もウェブ予約を
活用している印象です。

賛否両論でしょうが、手続きのデジタル化は
もはや止まることはないのでしょう。

②デジタル庁が9月に発足

窓口手続きというのはサービスの均質化や安定化には不安があるもの
ということで、国のシステム整備のためのデジタル庁が9月に発足します。

政権の肝いり施策で、
マイナンバーと銀行口座の紐づけなどを可能にして、
各種行政コストを削減する取り組みです。

「人にやさしいデジタル化」という触れ込みですが、
やさしいというより効率化の印象です。

2021年10月10日はデジタル化の日になって、
「みんなでデジタル化を考える日」になるのだそうですが、
考えたい日というより、無理矢理にでも考えさせられる日
ということでしょうか。

確かに窓口による手続きは、担当者の経験値などによって変わることもありますから
サービスの均質化、効率化、情報の共有化がデジタル化で
一定便利にもなるでしょう。

相続手続きで必ず必要になる印鑑証明書もコンビニで
ピピっと取得できるのはやはり便利です。

紙による手続きは極力なくし、
印鑑を押す手続きも無くなっていきます。

例えば、婚姻届けや離婚届けもデジタル化に向けて推進中です。
混在していますが、マイナンバーカードの普及、情報の一元管理

はまちがいなく推進されます。

今はマイナポイントで、マイナンバーカードにインセンティブを
持たせています。ニンジンをつってウサギを走らせるようなものですね。

この「インセンティブ」の次にやってくるのは
間違いなく「締め付け」だと思います。

走らないとニンジンを与えないやりかた、
「(マイナンバーカードの仕組み、デジタル化手続きなど)これをしないと何もしてあげないよ」
不便さや恐怖による動機付けですね。

マイナンバーカードの仕組みに乗っからないと、
各種手続きすら徐々にできなくなってくる・・・

私の雑感交じりですが、そんな印象を持ちます。

③金融機関の窓口手続きは便利?

私が金融機関でサラリーマンをしていたころ電話が営業店にかかってきたら
「2コール以内で出ろ!」が鉄則でした。

2コール以内で「お電話ありがとうございます。○○の森です」でした。

今はその金融機関の同じ電話番号に電話をかけると
「大変混み合っておりますので、おかけ直し下さい」
というガイダンスが流れることすらあります。

私がサラリーマンの頃ってほんの10年前のことです。
隔世の感があります。

銀行窓口の手続きをしようと思うと、事前にインターネットを介して
予約をすることを勧められます。

予約にも枠があって、それができないと窓口に並ぶしかありません。
予約優先ですから、窓口に到着してもずーっと待たされます。

その間約30分、、、

申し訳なさそうに対応してくれる行員さんの
対応にもばらつきがあります。

慣れてると手際良いですが、
慣れてないと、ここからまたまた待たされます。

窓口業務がなんとも進むのにとにかく時間がかかります。

そんな中、気になる情報も・・・

ある銀行の方に聞いたところですが、現金○○万円以上の
預かりや取り扱いをする銀行窓口の支店対応を
近い将来絞っていくことになりそうと聞きました。

金額制限や扱える支店の窓口を絞っていくということです。

定かではない部分もありますが、
窓口での対応を減らしている今の様子を見ていると、
そうなってもおかしくないと感じます。

ちなみにキャッシュレス化は進んでいますが、
現金の流通量は現在約120兆円と不思議なことに増えています。
(20年前は60兆円)

2024年には千円札は北里柴三郎さんに、
1万円札は渋沢栄一さんに刷新されます。

120兆円 - 新札発行額 = タンス預金?の旧札

 

一定額のタンス預金はあると思われますが、

このデジタル化の流れの中で、
タンス預金や手元の現金を
「使えるお金」「活きたお金」として
使えるように、道筋をしっかり立てておきたいですね。

 

 

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