わたしの相続失敗談 反面教師にどうぞ
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相続対策や相続問題に取り組むというのは、自分で言うのもなんですが、
多分に余計なお世話な面があります。人の家のことに首を突っ込んで
どうしたら良いかを考えるわけですから、いいようによっては「ほっといてくれ!」
と言われてもおかしくないですし、むしろ放っておくのが自然な姿です。
(それを言っては元も子もありませんが)
では、余計なお世話であるにも関わらず、なぜ首を突っ込むのか?
答えは簡単で、当事者同士だけだと解決しづらい感情的な問題があるからです。
私の相続問題の原点は、父親からの相続にあります。
我が家には大阪市内の商店街の一角の土地で代々商売をしてきた歴史があります(既に廃業済み)。
この土地をめぐってのすったもんだがあったのですが、
それに疲れた父が10年も前のこと、「この土地どうしよう?」と相談してきたことがあります。
私は深く考えることなく、どうしてそういう相談をするに至ったのかを聞くこともなく、
「売ったらいいんじゃない?」と答えてしまいました。
その時の父親の寂しそうな表情は今でも忘れることができません。
その数年後に父親は他界したのですが、お恥ずかしながら、相続は悔いが残るものになりました。
「売ったらいいんじゃない?」からもっと深く話を聞いていれば、密なコミュニケーションを
できていればと悔やむ一方で、私も当時結婚したて、子どもが生まれたてということもあり、
その気持ちの余裕はありませんでした。
こういうお話は、財産額に関係なく、どの家庭でも起こりうるボタンの掛け違いかと思います。
そんなときに、「他人からのお世話」というのは、アクセルとブレーキの調整弁にもなってくれますし、
自分のことを俯瞰して見れる意見を聞けたりします。私も悔いが残るとはいえ、
親族、友人、専門職からのはっと我に帰らせてくれる一言には大いに助けられました。
今こうして相続コンサルタントとして活動しているのは、決して合理的で経済的にお得な答えを
出すためのものではありません。
今の活動は、ご自身の人生の中で最善、納得いく答えを見つけるお手伝いを
させて頂くためのものです。
仮に税金や費用を安く抑えたとしても、自分の中で納まりがつかない方法であれば、
それは決して成功とはいえないと思います。
「売ったらいい」「買ったらよい」は最後に出すべき答えです。
私のサポートできることは、
何が本当に求めるものなのかはっきりわかるまでお供する事、サポートすることです。